こんばんは、Xです。
インセンティブ(incentive)
→刺激的な; 奨励的な; 刺激, 誘因, 動機 by
goo辞書営業マンのかたには給与の明細にインセンティブがあるかも知れません。営業成績に応じて基本給のほかに手当を出しますよ、という意味合いです。私の会社でもこれを導入しています。人参をぶら下げるわけではありませんが、幾ら売上を増やしても給与が増えないのでは、何だかやる気を無くしますよね。"もっと頑張る"動機になるわけです。
人間の行動には様々なインセンティブがあるわけで、例えば女性のお化粧は、もっと美しく見られたい、美しい自分でいたい、或いはお化粧もしない人だと思われたくない、といったことがインセンティブになっているわけです。男性がお洒落をするのは、女性にもてたい、格好良く見られたい、自己満足、などがインセンティブでしょうか。ともかく、人間の行動には全てインセンティブ(動機)があるわけです。
では投資、投機はどうでしょうか?個別銘柄選びのインセンティブは、配当だったり、ボラの高さだったり、誰かの推薦だったり、様々ですが、根本的なインセンティブは「お金を儲けたい」ということに尽きるでしょう。
一億総投資家時代が来るかも知れません。投資環境が整って、情報の垣根が低くなっていますので、近い将来そうなるかも知れません。Monexで小学生投資家がどうのこうの、という記事を見たことがあるくらい、今や誰でも投資家になり得ます。
投資のインセンティブは「お金を儲けたい」ということにして、ではなぜお金を儲けたいのか?
私は投資を始めた当初は、生活に直結していました。今ここにある100万を毎月5万ずつ生活費に切り崩してしまうより、投資をして105万に増やして5万を生活費に加えた方が良いのではないか?
ということでした。おそろしく甘い考えですが、そう思って始めたのは事実です。投資は余裕資金で、と言われます。これは失敗した時でも生活に支障がでないようにするためです。正しい。しかし実際は頑張って働いて、投資資金を作って、デビューされる人が多いように思えます。投資のインセンティブをたどると、楽をしたい、豊かな暮らしをしたい、働きたくない、等々。
私は現在、投資のインセンティブは生活に直結していません。投資先が全て飛んでも、生活に甚大な影響がないのです。老後の生活費は確かに心配です。しかし、今投資を止めれば、十分に豊かな老後が過ごせますし、たった今仕事をやめても、死ぬまで生きていけそうです。
では何故投資、投機を止めないのか?自分でも難しい問いです。心理的に負担がかかる行動ですし、せっかく大きくした資金を失う可能性もあります。「もうやめようかな」と思うことも最近よくあります。でも止めないのは、目的を達成するための手段そのものが、目的になってしまっているからだと気づきました。なにかのための投資ではなく、投資のための投資なのです。
これはもう中毒に近いです。オンライントレードの画面を見ても「リアルマネー」に見えませんし、1000万減ったところで、ガッカリはしますが、別に悲観的にはなりません。人間的感情が麻痺しているわけです。先日の投稿に書きましたが、人間的感情こそ投資の最大の障害である、ならば、私は投資マシーンとして優れているわけですね。失う事への恐怖というのが、あまり感じなくなってきているのです。
例えば会社で売上が1000万たつと、とても嬉しいです。汗水垂らして努力した甲斐があったなあ、と思います。しかし投資で1000万得ても、上手くいって良かった、ぐらいなんですね。減っても増えても、また明日、とすぐに切り替えてしまいます。
何が言いたいかと言うと、とても悩んでいるわけです。間違いなく「贅沢な悩み」であることはわかっています。しかしこんなインセンティブでお金を動かして良いのか悩んでいるのです。
このお金の使い道を見つけよう、と考えたりして、自分の資産で何が買えるのか調べたりしました。もっとも良い使い道だなあと思ったのは、後進国への援助です。学校もない、病院もない、仕事もない、ナイナイ尽くしの国の子供達は、ただ生きるためにだけ生まれ、生き続けることが叶わずに死んでいきます。日本では投資に失敗して破産し自殺しても、やもすると自己責任、なんて言われたりします。しかし後進国の人々は自己責任で苦しんでいるわけではありません。自己責任で命を落としているわけではないのです。世の中お金で全て解決するわけではありませんが、お金で解決することもあります。そうだ、そういう国に寄付をしよう、私は生きるための仕事はあるし、恵まれた国に生まれそれを享受している。富の配分をすべきだ、そう思いました。資産全額寄付をしたとしても、仕事を持っていますから、彼らのように生きることにシビアになる必要はありません。良いことを思いついたわけです。為替や物価の違いを考えると、信じられないくらい大きな貢献が出来そうです。
妻に相談をしたところ、大賛成してくれました。まあ妻は私のすることには全て賛成なのですが‥。
しかしそこでまた別の悩みが。
実行に移せないのです。簡単なことです。株券は売却して、証券口座から出金して、小切手にしてユニセフにでも送れば良いのです。10日もあれば完了しそうな作業です。
ところが出来ない。インセンティブを見失って、新たなインセンティブを見つけたのに行動に移せないのです。結局は、自分はお金そのものが大好きで手放したくなくて、たくさん持っているクセに、もっともっとお金が欲しい守銭奴なのかと、ガッカリです。本当にガッカリです。ガッカリしているくせに、それでも毎日何かしら投資活動を続けています。それを楽しんでもいます。やめられないのです。何重にもガッカリなのです。自分にガッカリです。
皆さんにとって何の益もないことを書いてしまいました。ごめんなさい。
今週末は久しぶりに教会へ行こう。告白してきます。