ソフトバンクらしからぬ
*****************
11/1 追記
私の会社で、とある社員が言っていました‥。
ソフトバンクは、予想外割の他社への通話料金を他社並みに値下げするらしい。ソフトバンク同士の無料通話は月間200分制限があるらしい。恋人や単身赴任家庭が良く使うであろう21時-24時は、無料じゃないらしい。全機種0円、は「頭金が」0円らしい。2年かけて分割払いをするらしい。しかもソフトバンクの端末は恐ろしく高いらしい(5万とか7万とか)。所詮割賦販売だから中途解約や、機種変更すると残債を一括で払うことになるらしい。
これだけマスコミが騒いでいても、知らずに買ってしまう人もいるだろう。2年間、機種変更すらしない、ソフトバンクにしか電話しない、夜9時以降は電話しない、請求書はネットで十分、そういう人にとっては最高のケータイだけど。
複雑怪奇な料金プランを変えたい!と言っていた孫さんは嫌いではないが(というより好き)、結果、3キャリアで一番複雑怪奇な料金プランになってしまったのも事実。しかも0円ばかり特大フォントで書いて、但書きを6ポイントくらいの小文字で書いちゃうのは、やっぱりズルイと思う。だから私はソフトバンクが正真正銘の最安ケータイになったとしても、ズルイ会社のケータイにはしない!と思ったわけです。
そこへ妻からケータイに着信があり、嬉々として‥‥
『実はケータイ変えたんよ。ソフトバンクに!』
『何万もする新しいのんが、今ならタダやって!通話料もタダやで!』
『ドコモのコンピュータがこわれて、ソフトバンクに殺到しとるらしいよ、ウチすんなり変えられてラッキーやわあ。』
これは夢か、どっきりか?
妻は、「アホ」がつくほど素直で、人を疑わず、まっすぐな女性なのです。私は『よかったなあ』としか言えませんでした(涙)
『これからは、タダやし、長電話できるなあ!』‥(私のケータイはau)
許すまじ、ソフトバンク。
全財力を投じて、売り崩してやる!と出来もしないことを思ったのでした。。。
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こんばんは、Xです。
番号そのままキャリアが変えられる、とっても魅力的なことがスタートしました。といってもau一筋の私にとっては、なんのメリットもありませんが、サービス向上につながると期待してます。
ソフトバンクモバイルにとって、転入者より転出者が多いこと(すなわち純増ではマイナス)は、予想内だったろうし、CM等でも乗り換えについて訴求しなかった。その数字の予測から、他キャリアからの顧客照会系のシステムが高負荷状態になることも予想内だったように思う。しかし手を打たなかった。企業は得てして後ろ向きなIT投資は行わない。客を奪われるためのシステム増強なんてしないのが普通の感覚である。というかインターネット事業者にとっては普通の感覚である。ところがテレコム業界はとっても保守的で、それがインフラとしての安定感、安心感につながっている。電電公社から脈々と受け継がれる業界体質であり、国民もそれを享受し、また期待している。
ソフトバンクはインターネット事業者であり、企業体質が若干違う。スピード重視の「どろ縄式経営」である。だからこそ、後発にもかかわらず勝負ができる。新規参入組はそうでなくてはならないし、だからこそ国民が享受できるサービスが<インターネットの世界では>増えてきている。
孫正義の決断と指示は、「逃げていく客のためのコストより、新たな客をつかまえるコストを割け。」であったように思う。マイナス方向のコストを割かない、それは事前に照会系システムを分離、増強しないこと。だから、システム停止も予想内。「新規申し込みが殺到してシステムダウンしちゃいました。」そういえば返って宣伝効果にもなる。一報プラス方向のコストを割く、それが0円の予想外割、のはずだった。確かに孫氏のトップレベルではシンプル且つ十分なコストを割いたプランだったと思うが、企画、実務レベルに落ちたときに複雑になって保守的になってしまった。複雑で、あんまり魅力がない料金プランになってしまったのである。それが孫氏にとっての予想外、であったのでは?
実際、私も予想外割(=ゴールドプラン)、対auユーザを見据えたオレンジプラン、対Docomoユーザのブループランを見てみた。
オレンジはauの料金プランのそっくりさん、ブルーはDocomoのそっくりさん。月額基本料金がそれぞれ210円安い。ただし請求書は郵送ではなく、オンライン。郵送にすると105円余分にかかる。だから実質は105円安くなるだけ。よほど端末(電話機)に魅力がないと、固定層は動きにくい。
しかもソフトバンクは、au、Docomoが値下げをしたら、24時間以内にオレンジ、ブルーを値下げする(同値以下にする)、と言っている。これが本当だとしたら、もし「同一キャリア間通話を無料にする」とauやDocomoが言ったらどうするのだろう。今回の目玉プランのゴールドプランは、よくよく見ると、同一キャリア間通話を除けば割高なプランである。au、Docomoが無料にしたら、オレンジ、ブルーがソフトバンクでもっともお得なプラントなり、ゴールドプランの存在価値がなくなってしまう。
一見、完全無敵の3料金プランではあるが、一番の問題は、予想外割が実は複雑で条件が多く、要するに「イマイチ」であること。はっきり言って「携帯なんて、ちゃんとつながって話ができればOK。」とする、ビジネスユーザ(単価も高く、うるさいこと言わず、何となくずっと使ってくれるありがたい客)は、ソフトバンクには移行しずらい。一方、若者や学生は情報を読み解く時間も割くし、それを苦に思わない。自分の携帯利用スタイルにとって、1円でも安いほうに動く。だからソフトバンクに変更するかもしれない。しかしその客層は、他キャリアを魅力的に感じれば、躊躇無くソフトバンクを捨てるだろう。固定客にはなりづらい、と考える。
文頭に書きましたが、私はauのヘビーユーザで、毎月結構多額な料金を払っています。今回のMNP制度でも他キャリアに動くつもりは全くありません。auを超える魅力をもったキャリアがないからで、ソフトバンクには多少期待(?)していましたが、あーやっぱりね、ということでau継続です。
マーケッティングは難しいなあ、と今回つくづく思いました。しかし、ソフトバンクの仕掛けがあるからこそ、業界が変わり、サービスが変わっていく。そこは評価すべきだと思う。ソフトバンクらしからぬ、とタイトルにしたのは、「予想外割」に保守的なリスクヘッジが見られたからで、残念です。誰と話しても0円。細かい条件などつけずに、いつものように大赤字で事業をスタートして欲しかった。孫氏もきっと残念に思っているだろう。既にソフトバンクがベンチャー企業ではなくなった証拠でもある。
とここまで書いたが、孫正義という事業家は私よりも全てにおいて優れた人物です。当たり前ですが。だから蓋を開けてみたら、「ソフトバンクがナンバーワンキャリア」となっているかも知れません。私のような凡人に「予想外だ!」と言わせてください、孫さん。
ちなみに半年くらいたってMNPが落ち着いたときの業界勢力図は、
au > Docomo > Softbank
となるであろうことは、既に予想内だが、これをなんとか覆して欲しいと思います。孫正義のようなスケールの事業家は稀有であり、保守的なテレコム業界に風穴を開けて欲しいと思う。
11/1 追記
私の会社で、とある社員が言っていました‥。
ソフトバンクは、予想外割の他社への通話料金を他社並みに値下げするらしい。ソフトバンク同士の無料通話は月間200分制限があるらしい。恋人や単身赴任家庭が良く使うであろう21時-24時は、無料じゃないらしい。全機種0円、は「頭金が」0円らしい。2年かけて分割払いをするらしい。しかもソフトバンクの端末は恐ろしく高いらしい(5万とか7万とか)。所詮割賦販売だから中途解約や、機種変更すると残債を一括で払うことになるらしい。
これだけマスコミが騒いでいても、知らずに買ってしまう人もいるだろう。2年間、機種変更すらしない、ソフトバンクにしか電話しない、夜9時以降は電話しない、請求書はネットで十分、そういう人にとっては最高のケータイだけど。
複雑怪奇な料金プランを変えたい!と言っていた孫さんは嫌いではないが(というより好き)、結果、3キャリアで一番複雑怪奇な料金プランになってしまったのも事実。しかも0円ばかり特大フォントで書いて、但書きを6ポイントくらいの小文字で書いちゃうのは、やっぱりズルイと思う。だから私はソフトバンクが正真正銘の最安ケータイになったとしても、ズルイ会社のケータイにはしない!と思ったわけです。
そこへ妻からケータイに着信があり、嬉々として‥‥
『実はケータイ変えたんよ。ソフトバンクに!』
『何万もする新しいのんが、今ならタダやって!通話料もタダやで!』
『ドコモのコンピュータがこわれて、ソフトバンクに殺到しとるらしいよ、ウチすんなり変えられてラッキーやわあ。』
これは夢か、どっきりか?
妻は、「アホ」がつくほど素直で、人を疑わず、まっすぐな女性なのです。私は『よかったなあ』としか言えませんでした(涙)
『これからは、タダやし、長電話できるなあ!』‥(私のケータイはau)
許すまじ、ソフトバンク。
全財力を投じて、売り崩してやる!と出来もしないことを思ったのでした。。。
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こんばんは、Xです。
番号そのままキャリアが変えられる、とっても魅力的なことがスタートしました。といってもau一筋の私にとっては、なんのメリットもありませんが、サービス向上につながると期待してます。
ソフトバンクモバイルにとって、転入者より転出者が多いこと(すなわち純増ではマイナス)は、予想内だったろうし、CM等でも乗り換えについて訴求しなかった。その数字の予測から、他キャリアからの顧客照会系のシステムが高負荷状態になることも予想内だったように思う。しかし手を打たなかった。企業は得てして後ろ向きなIT投資は行わない。客を奪われるためのシステム増強なんてしないのが普通の感覚である。というかインターネット事業者にとっては普通の感覚である。ところがテレコム業界はとっても保守的で、それがインフラとしての安定感、安心感につながっている。電電公社から脈々と受け継がれる業界体質であり、国民もそれを享受し、また期待している。
ソフトバンクはインターネット事業者であり、企業体質が若干違う。スピード重視の「どろ縄式経営」である。だからこそ、後発にもかかわらず勝負ができる。新規参入組はそうでなくてはならないし、だからこそ国民が享受できるサービスが<インターネットの世界では>増えてきている。
孫正義の決断と指示は、「逃げていく客のためのコストより、新たな客をつかまえるコストを割け。」であったように思う。マイナス方向のコストを割かない、それは事前に照会系システムを分離、増強しないこと。だから、システム停止も予想内。「新規申し込みが殺到してシステムダウンしちゃいました。」そういえば返って宣伝効果にもなる。一報プラス方向のコストを割く、それが0円の予想外割、のはずだった。確かに孫氏のトップレベルではシンプル且つ十分なコストを割いたプランだったと思うが、企画、実務レベルに落ちたときに複雑になって保守的になってしまった。複雑で、あんまり魅力がない料金プランになってしまったのである。それが孫氏にとっての予想外、であったのでは?
実際、私も予想外割(=ゴールドプラン)、対auユーザを見据えたオレンジプラン、対Docomoユーザのブループランを見てみた。
オレンジはauの料金プランのそっくりさん、ブルーはDocomoのそっくりさん。月額基本料金がそれぞれ210円安い。ただし請求書は郵送ではなく、オンライン。郵送にすると105円余分にかかる。だから実質は105円安くなるだけ。よほど端末(電話機)に魅力がないと、固定層は動きにくい。
しかもソフトバンクは、au、Docomoが値下げをしたら、24時間以内にオレンジ、ブルーを値下げする(同値以下にする)、と言っている。これが本当だとしたら、もし「同一キャリア間通話を無料にする」とauやDocomoが言ったらどうするのだろう。今回の目玉プランのゴールドプランは、よくよく見ると、同一キャリア間通話を除けば割高なプランである。au、Docomoが無料にしたら、オレンジ、ブルーがソフトバンクでもっともお得なプラントなり、ゴールドプランの存在価値がなくなってしまう。
一見、完全無敵の3料金プランではあるが、一番の問題は、予想外割が実は複雑で条件が多く、要するに「イマイチ」であること。はっきり言って「携帯なんて、ちゃんとつながって話ができればOK。」とする、ビジネスユーザ(単価も高く、うるさいこと言わず、何となくずっと使ってくれるありがたい客)は、ソフトバンクには移行しずらい。一方、若者や学生は情報を読み解く時間も割くし、それを苦に思わない。自分の携帯利用スタイルにとって、1円でも安いほうに動く。だからソフトバンクに変更するかもしれない。しかしその客層は、他キャリアを魅力的に感じれば、躊躇無くソフトバンクを捨てるだろう。固定客にはなりづらい、と考える。
文頭に書きましたが、私はauのヘビーユーザで、毎月結構多額な料金を払っています。今回のMNP制度でも他キャリアに動くつもりは全くありません。auを超える魅力をもったキャリアがないからで、ソフトバンクには多少期待(?)していましたが、あーやっぱりね、ということでau継続です。
マーケッティングは難しいなあ、と今回つくづく思いました。しかし、ソフトバンクの仕掛けがあるからこそ、業界が変わり、サービスが変わっていく。そこは評価すべきだと思う。ソフトバンクらしからぬ、とタイトルにしたのは、「予想外割」に保守的なリスクヘッジが見られたからで、残念です。誰と話しても0円。細かい条件などつけずに、いつものように大赤字で事業をスタートして欲しかった。孫氏もきっと残念に思っているだろう。既にソフトバンクがベンチャー企業ではなくなった証拠でもある。
とここまで書いたが、孫正義という事業家は私よりも全てにおいて優れた人物です。当たり前ですが。だから蓋を開けてみたら、「ソフトバンクがナンバーワンキャリア」となっているかも知れません。私のような凡人に「予想外だ!」と言わせてください、孫さん。
ちなみに半年くらいたってMNPが落ち着いたときの業界勢力図は、
au > Docomo > Softbank
となるであろうことは、既に予想内だが、これをなんとか覆して欲しいと思います。孫正義のようなスケールの事業家は稀有であり、保守的なテレコム業界に風穴を開けて欲しいと思う。